CIP洗浄システム
各CIP洗浄システムへ生産設備の分解も手洗いも不要。機器内を自動洗浄するシステムです。

CIPとは
CIPとはCleaning in Placeの略で、定置洗浄を意味します。
CIP洗浄システムは、生産用タンクや洗浄の必要な機器にあらかじめ洗浄設備を組み込み、ポンプで洗浄液を送り込んで機器内を自動洗浄します。
従来のように生産設備の機器を分解して内部を手洗いするのではなく、簡単な操作のみでの洗浄が可能になります。
また操作盤の切り替えのみで複数のラインを洗浄することもできるので、効率と安全性が飛躍的に向上します。
KITは多数の実績を基に、お客様にとってベストな条件のCIPシステムをご提案します。
CIP導入の利点・効果
●テストなどで割り出した最適な洗浄パターンで自動洗浄することで、毎回同様の洗浄結果を得られる。
●常に一定の洗浄結果となるため、製品の品質安全と品質向上がはかれる。
●無人洗浄にすることで、操業率の向上がはかれる。
●洗浄のたびに装置の分解・組立作業をする必要が無いので、作業時間の短縮と生産効率の向上がはかれる。
●手作業の洗浄と比較して危険な作業や人員労力が軽減できる。
●手作業による結果のばらつきや組立て時の汚染の心配がないため、衛生水準の向上と安定化が行える。
●洗浄用水、蒸気、洗剤など、洗浄にかかるユーティリティの節減ができる。
●洗浄工程がネックにならないため、製造設備の大型化が可能になる。
●洗浄状態のデータが収集できるため、洗浄の工程管理や国際基準に適した洗浄ができているか検証できる。
固形製剤におけるCIP洗浄システムの種類
製剤生産ラインの洗浄を行う場合、コンタミネーションを防ぐためにパススルー方式(ワンウェイ方式)が主流ですが、 リスクレベルによって再循環方式も選択可能です。
CIPシステム
一台の機器を洗浄するためのシステムです。大型の機器の洗浄や封じ込めエリアの洗浄など、手洗浄が困難な機器の洗浄に適しています。
汚れのタイプに合わせて洗剤の濃度や洗浄方法を設定し、状況に応じて洗浄メニューを選択することができます。
洗浄する機器の近くにユニットを設置することで洗浄時間やエネルギーの消費が抑えられます。
ポンプタンクユニットを移動式にして省スペースを可能にしたり、複数の装置を洗浄することも可能です。
事例紹介製薬業界CIP洗浄システムの導入でタンクの自動洗浄を実現しました。
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お客様の課題
●大型のタンク1台を洗浄したい
●手洗浄では時間がかかる
●人手の洗浄作業は危険
●タンク使用後すぐに洗浄できない
●洗い残しが心配
●洗浄のコストが高い -
KITの取組み
●タンク上部に洗浄システムを組込みました。
●洗浄ポンプを高圧、低圧の2台設置。
●TOC測定装置(残留物確認)の設置。 -
出来上がったシステム
●ボタン操作のみで洗浄開始
●汚れによって高圧、低圧、洗剤洗浄などメニューを切替
●TOC測定により洗浄水の無駄なし
●高圧ポンプに負荷がかからないよう低圧ポンプと併用
設計イメージ
一台のタンクを自動で洗浄するシステム。必要に応じて高圧洗浄と低圧洗浄を切換え、ランニングコストと装置の消耗を最小限に抑えました。
ステーションCIP装置
1台のCIPシステムから複数の機器を洗浄します。
・複数の機器の洗浄情報を一か所に集約することでラインの集中管理を行うことができ、洗浄のランニングコストの低減にも貢献します。
・洗浄する機器により異なる洗浄メニューを設定し、洗剤のタイプや洗浄時間など、それぞれの機器に最適な洗浄メニューで洗浄を行うことができます。
・洗剤やユーティリティに無駄が出ないよう洗浄水の循環やリターンなど、効率よい仕組みを構築します。
事例紹介製薬業界CIP洗浄システムの導入で複数の装置の無人洗浄を実現しました。
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お客様の課題
●工場内の複数の設備を洗浄したい
●1台ずつの洗浄システムではコストがかかる
●装置によって洗い方や汚れ方が異なる
●洗浄にかかるコストや手間を最小限にしたい -
KITの取組み
●各設備に洗浄システムを組込みました。
●洗浄ポンプを高圧、低圧の2台設置。
●洗剤用ポンプを複数設置。 -
出来上がったシステム
●ボタン操作のみで指定の装置の洗浄開始
●設備や汚れによって高圧、低圧、洗剤洗浄などメニューを設定
●洗浄する設備によっては余る洗浄水はタンクにリターン
●低コストで無駄のない洗浄設備を実現しました
設計イメージ
複数のタンクを同時に、または順番に洗浄。タッチパネルの操作だけで、使用する洗剤の種類や洗浄レシピも選択できます。